第十五章 英雄ヴァームの最後

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シャーナックの森に守られた砦。
エルフの魔法によって守り続けられたその砦が、いまダルディークの手によって、壮絶な戦いの場になろうとしていた。


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ダルディークとヴァーム……再び対決の場がやってきた。
ダルディーク「やっと会えたな。老いても逃げ足だけは健在の様だ」
ヴァーム「貴様も随分と執念深いな」
ダルディーク「その剣が私を呼ぶのだ。自分を目覚めさせよとな」
ヴァーム「目覚められては困るのだ。この呪われた剣がな」
ダルディーク「話すだけ無駄な様だな。貴様の命、その剣の生けにえにしてくれる」
ヴァーム「ほざくな、若造。今度こそ、貴様の野望を潰す!」

(ヴァームと戦闘→勝利)

突然ヴァームが咳こんで倒れた。その口から血が落ちる。
ヴァーム「ゲホッゲホッ!……クゥ、こんな時に……」
ダルディーク「私の剣に倒れる前に、病に倒れたか、ヴァーム」
ヴァーム「おのれぇ……」
ダルディーク「私の剣を汚すこともあるまい。残り短い命、大切にするんだな……剣はもらって行くぞ」
ヴァーム「そ、それだけは……それだけはさせん!」

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ヴァーム「ぐぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ダルディーク「なにぃ!」
ヴァームは暗黒の剣を掴むと、自分の胸に突き刺した。
ダルディーク「血迷ったか、ヴァーム!」
ヴァーム「グウゥ……せめて、この命で……剣を……この邪悪な剣を……封印してくれる!」
ダルディーク「なにをバカな……」
ヴァーム「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ヴァームの胸から噴き出す血が、みるみる暗黒の剣を染めていくと、たちまち剣は錆だした。
そして、ヴァームはゆっくりと息をひきとった。

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ダルディーク「おのれぇヴァーム。暗黒の剣は、完全に沈黙した……」
ダルディーク「しかし、流石は前大戦の英雄だ。まさか自分の命で封印するとはな」

英雄ヴァームの命がけの行動によって、暗黒の剣は封印された。
しかし、暗黒の剣は死んだわけではないのだ。
ヴァームの命をもってしても、ダルディークの野望を止める事は、出来ないのだろうか……。