第十六章 よみがえる暗黒の剣

ヴァームによって封印された暗黒の剣は、いかなる魔法によっても復活させることは出来なかった。

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そんななか、バラク山に住む幻の剣職人の噂を聞きつけ、ダルディークはさっそくバラク山へと向かったのだった。


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剣職人「おや、こんな所にお客さんとは珍しい」
ダルディーク「こんな洞窟の奥に鍛冶屋がいるのも珍しいな」
剣職人「ハハハ、もっともだ……それで、この私に何か用かな?」
ダルディーク「この剣を生き返らせてもらいたい」
剣職人「おお、それは暗黒の剣……うーむ、封印されてはいるが、やはり見事な剣だ」
ダルディーク「見事? それが邪悪の剣でもか?」
剣職人「私にとって善悪など問題ではない。問題なのは、その剣がすばらしいかどうかなのだ」
ダルディーク「なるほど。で、どうなのだ?」
剣職人「うーむ、もの凄い熱でねっすれば、なんとかなるかもしれんが……」
ダルディーク「が?」
剣職人「人間にその高温を作り出すのは無理。もちろん魔法でも……」
ダルディーク「………………」
剣職人「しかし、バラク山の火口なら、その熱を得られるかもしれない」
ダルディーク「火口?」
剣職人「そうだ。しかし、いまはそのバラク山の活動も治まってきている。はたして、それほどの熱を発しているかどうか……」
ダルディーク「分かった。ともかく行ってみよう」
剣職人「気を付けろ。火口には番人がいるぞ」
ダルディーク「忠告なら、その番人にするんだな」
剣職人「フフ、なるほど。それでは、この鍵を持って行くといい。これで洞窟の先、つまりバラク山の火口へ行ける」
ダルディークは洞窟の鍵を手に入れた。
剣職人「この洞窟のさらに下に、私が20年かかってトンネルを掘ったのだ。しかし、あの悪魔の様な番人がいて、結局、火口へはたどり着けなかった」
剣職人「あの火口の熱を獲られれば、すばらしい剣が出来ると思うのだが……まぁ、せいぜいあの番人にやられない様、頑張る事だな」


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洞窟を抜けると、突然、熱風が吹き付けてきた。
バラク山の火口にたどり着いたのだ。
と、その時、火口の溶岩から、悪魔の様なモンスターが飛び出してきた。
火口の番人「この火口へは、誰も近づけさせんぞ!」

(火口の番人と戦闘→勝利)

火口の番人は、絶叫と共に溶岩の中へ沈んでいき、二度と浮かび上がる事はなかった。
ダルディークが火口に近づくと、いままでおさまっていた火口が、突然煮えたち始めた。
ダルディーク「もの凄い熱だな。これならば……」

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ダルディークは暗黒の剣の、その錆び付いた様な刃を見つめる。
ダルディーク「ヴァームの執念というやつか……しかし、ここまでてこずるとは思わなかったな」
ダルディークは、ゆっくりと火口に剣を入れる。

剣は溶岩に浸かると、真っ赤に燃え上がった。
そして大きく震えると、ダルディークを火口に引きずり込もうとする。
ダルディーク「ぬぅ! 甦えれ、暗黒の剣よ!!」

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ダルディーク「フッ……フフッ、ハッハッハッハッハッハッ!」
ダルディーク「見よ、この妖光を! 見よ、この妖気を!!」
ダルディーク「この気の凄さ……まさに邪剣、暗黒の剣よ」
ダルディーク「この剣に、人間どもの血を吸わしてやろう。たっぷりとな……」

とうとう暗黒の剣は復活した。
全ての光の者を抹殺すると言われているこの剣に、前大戦、対抗出来たのは奇跡と言われている。
しかし、光側にも強力な剣はあったのだ。
光の剣という、正義の剣が……。