ラームの鏡……それは、邪悪な者を封印すると言われている魔法鏡である。
その鏡が安置されているというラームの神殿へと、ダルディークは急いだ。
すでに光側は、ラームの鏡の探索を開始しているのだ。
しかし、ラームの鏡を見つけた者はフェルナスではなく…………
ダルディークがその部屋に入ったとき、既にラームの鏡は持ち出されるところだった。
ファーナ「ダ、ダルディーク!」
ダルディーク「どうやら間に合ったか」
ファーナ「ここは私が防ぎます! さぁあなたたちは早く鏡をフェルナスの元へ!」
ダルディーク「こざかしい小娘め!」
ファーナ「何をしているの! 早く行きなさい!」
騎士「し、しかし、ファーナ様!」
ファーナ「いいから行くのです! フェルナスには、いえ私たちには、その鏡が最後の望みなのよ!」
ダルディーク「貴様の相手は後だ。今はその鏡に用がある」
ファーナ「鏡が欲しかったら、私を倒すことね!」
ダルディーク「そんなに死にたいのなら、望み通り殺してやろう」
いくら戦士といえども、女の力ではまったくダルディークの相手にはならず、ファーナは軽くあしらわれてしまった。
ファーナ「あぁ…………」
ダルディーク「この小娘が! おかげでラームの鏡を取り逃がした」
ファーナ「これで私の目的は達したわ。さぁ、殺しなさい!」
ダルディーク「殺す? バカな事を……こんな良い女を殺すと思うのか? フェルナスの女をな!」
ファーナ「ど、どうしてそれを!」
ダルディーク「フェルナスの事は全て調査済みだ」
ファーナ「うぅ…………」
ダルディーク「貴様がフェルナスの為と思ってやった事が、逆にフェルナスを苦しめる事になるぞ、フハハハハハハ!」
ファーナ「い、いや! 放して!」
ダルディーク「連れて行け!」
ダルディークは四龍の騎士たちと合流すると、フェルナスが篭る城へと向かった。
もちろんファーナも一緒である。